マケイン、製作委員会が2期制作の意向 近く発表へ
【東京本局 = エンターテインメント】(プライム、コード6758など、17時)アニメ「負けヒロインが多すぎる!」(マケイン)の製作委員会はこのほど、続編を制作する方向で調整に入った。近く発表する。24年7〜9月期に放送した第1期は卓越した作画と声優陣の演技力で注目を集め、円盤第1巻の初週売上は4,564枚で同クールトップだった。

ヒロイン・八奈見杏奈が、恋心を抱いていた幼馴染に告白し振られる現場を、主人公・温水和彦が目撃することから始まるラブコメ作品。主人公の温水はその後、八奈見や焼塩檸檬、小鞠知花など、想い人に振られた「負けヒロイン」と絡んでいくことになる。
原作・雨森たきび、イラスト・いみぎむる。2020年、小学館ライトノベル大賞で「俺はひょっとして、最終話で負けヒロインの横にいるポッと出のモブキャラなのだろうか」でガガガ賞を受賞、改題しデビュー。小学館出版、ガガガ文庫から既刊8巻。コミカライズ版も同社レーベルでWeb連載。単行本はマンガワンから既刊4巻。
2024年7月、アニメ放映開始。12話。制作・A-1 Pictures、主幹事、配給・アニプレックス。玩具メーカではグッドスマイルカンパニーなど2社が出資。推し旅需要を見込み、JR東海参画。アニメ公式X(@makeine_anime)のフォロワー数は13.7万人。円盤は1巻2話構成。2月に最終巻発売、初週売上・5209枚。
原作の売れ行きも堅調だ。KADOKAWA(2.2%)が運営するBOOKWALKERの年間ランキングによると、原作6巻がライトノベル部門で2位に食い込んだ。読者投票形式でこの年に最も注目された作品を決める宝島社の「このライトノベルがすごい!2024」は、マケインが文庫総合部門1位をはじめ3冠を達成した。小学館は「想定を超える売れ行き」として、緊急重版の流通が始まる前に2回目の緊急重版を決定した。
大ヒットを受け、ソニー(4.7%)傘下のアニプレックスやテレビ放送局、JR東海(1.4%)で作る「マケイン応援委員会」は続編の構想を練り始めた。制作形態や公開時期は今後詰めるが、製作委員会に出資している放送局(BS11(0.7%)、TOKYO MX、読売テレビ)での放映になる公算が大きい。マケインは6日、昭島市で主要キャラクターの声優が全員登壇する初めてのトークイベントを開催する予定で、このイベント内で概要が発表される可能性もある。同日から製作委員会に出資しているBS11で第1期の再放送も決定している。原作は来月に本編8巻の発売を予定している。いずれもアニメの続編決定を販促材料として活用する可能性もある。
※株価は、記事冒頭に記載されている日時における直近の約定価格と前営業日の比較です
[昨年9月29日と2月26日にそれぞれ希望者向けに配信した記事を再構成しました]