IGポートが年初来高値 市場予想上回る業績から買い続く
namiten
【東京本局 = 株式ー15時00分更新】IGポート(スタンダード、コード3791)が大幅に反発している。一時前日比で159円(9.72%)高い1783円まで上昇した。3月28日と今月19日につけた年初来高値の1735円を上回る1781円で今日の取引を終えた。
同社が12日発表した2024年5月期の連結純利益は、前期比51%増の11.6億円だった。市場予想を14%上回る好業績だった。「SPY×FAMILY」や「ハイキュー!!」などの人気作品による版権収入が急増し、業績を押し上げた。
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2025年5月期の連結純利益は3.6%減を見込むものの、主力の映像制作事業の回復や商品化事業の急成長で、営業利益は41%増の17.4億円になりそうだと発表した。中期経営計画では2027年5月期に24年5月期比で売上高が22%増の144.7億円、経常利益は64%増の22.1億円を目指すとしており、積極的な成長戦略を打ち出した。
前日終値ベースのPER(株価収益率)は約27倍。競合の東映アニメーション(32倍)と比較すると割安感があり、さらなる上昇余地があるとの見方もある。市場関係者は「年初来高値を超えたことで、上場来高値の2750円に向けてジリジリ上がる展開もあり得る」とした。
海外市場の成長や政府のクールジャパン戦略による後押しも追い風となっており、今後の業績拡大への期待が高まっている。ただ、制作コストの上昇や人材確保の課題など、業界全体の構造的な問題への対応が今後の焦点となりそうだ。
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