N高、サイバー攻撃受け2週間半「オンラインキャンパス」開設 通学コース生に選択制導入
namiten
速報 16:13 更新 18:47
【東京本局 = 社会】角川ドワンゴ学園は8日、6月初旬に発生したKADOKAWAグループへのサイバー攻撃を受け、同学園が運営する通信制高校「N高等学校」および「S高等学校」の通学コース生を対象に、「オンラインキャンパス」を開設すると発表した。7月10日から26日までの期間、生徒は希望すればオンライン受講を選択できるようになる。当サイトは独自に情報を入手し、報じていた。一連の措置は生徒や保護者から寄せられた不安の声に応えたものとみられる。
オンラインキャンパスでは、通常の通学コースと同様のカリキュラムをZoomを通じて提供。授業時間割や開始・終了時間は原則として変更せず、午前9時30分からの朝礼を含め、通常と同等の学習環境を整備する。ただし、「プロジェクトN」などのグループ制作授業は個人制作に変更される。
通学コース全69キャンパスの生徒を対象とする。オンラインキャンパスでは、異なるキャンパスの生徒が一堂に会して学習する機会が提供される。これにより、生徒間の交流促進や多様な視点の共有といった副次的効果も期待できる。
一方で、オンラインキャンパスの運営は通常の通学コースとは異なるメンターが担当。学校生活や進路相談については、従来のメインメンターが継続して対応する体制を維持する。この二重構造により、オンライン移行に伴う学習面でのサポート低下を防ぐ狙いがあるとみられる。
N高等学校の関係者は「生徒の安全と学習環境の維持を最優先に考えた措置」と説明。同時に「情報セキュリティの強化にも全力で取り組んでいる」と付け加えた。サイバー攻撃後、N高のキャンパス周辺では不審者の情報が相次いで寄せられている。5日には一部のキャンパスがオンライン授業に切り替えていた。
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