LINE Pay、日本国内でのサービスを終了へ VISAプリペ「3%還元」に幕
最終更新15:55
【東京総合 = 社会】LINEヤフーとLINE Payは13日、決済サービス「LINE Pay」の日本国内での提供を2025年4月30日までに順次終了すると発表した。一方、台湾や他のアジア一部地域では引き続きサービスが継続される。支払い履歴などの確認も2025年4月を目処に終了する。
LINE Payは2014年12月にサービスを開始し、国内登録者数は2024年5月時点で4,400万人を超える。LINEユーザーなら誰でも簡単に利用できる手軽さや、オンラインやオフラインとしての決済手段、送金サービスなどが幅広い層に支持されてきた。
しかしLINEヤフーの発足以降、ソフトバンク系のスマホ決済サービス「PayPay」との機能競合が社内で課題になっていた。店頭に掲載されているPayPayのQRコードで決済ができるなど、一部で一本化の動きも見られたが、詳細機能の調整が難航していた。サービス終了は、グループ内での経営資源の最適化や重複事業の一本化を図る動きの一環とみられる。
LINE Payサービスの終了に伴い、懸念されるのが残高の取り扱いだ。LINEヤフーとLINE Payは、利用者の利便性を考慮した措置を講じるとしている。
現在のLINE Pay残高は、希望者に限りPayPayの残高へ移行できる機能が提供される予定だ。移行が完了すれば、全国のPayPay加盟店で引き続き残高を利用可能になる。コンビニエンスストアや飲食店、ドラッグストアなど、PayPayを導入する店舗は100万カ所以上に上る。
残高移行の手続き方法や時期など詳細は、2025年2月末までに開設される特設サイトで案内される。移行を希望するユーザーは、定められた期限内に手続きを済ませる必要がある。
- サービス終了のスケジュール詳細
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2024年7月LINE Pay加盟店登録終了2024年9月送金・送付機能終了2024年11月アカウント開設終了2025年1月VISAプリペの支払い終了2025年3月チャージ機能終了2025年4月下旬国内展開終了
- 支払いサービス終了
- チャージ&ペイ終了
- 履歴閲覧機能の確認終了
- 出金サービス終了
- 銀行振込終了
順次VISAクレカ有効期限まで
またLINE Pay残高をPayPayに移行せず、払い戻しを受けることも選択肢の一つだ。払い戻しを希望する場合の具体的な方法は今後詰める。サービス終了後も残高を移行できるようにすることで、利用者の利便性を大きく損なわないようにする。
LINE Payサービス終了の発表に伴い、ユーザーの間で人気の高かったVisa LINE Payプリペイドカード(通称:LINEプリペ)についても、2025年3月末でサービスを終了する。
LINEプリペは、チャージした残高に対してポイントが最大3%還元される魅力的なサービスだ。小売店を中心に、Visaのタッチ決済が利用可能な店舗で幅広く使えることから、ユーザーに人気を博してきた。オンラインショッピングでの利用やスマートフォンへのカード登録によるタッチ決済は、2025年1月末から利用できなくなる。クレジットカードも、2025年4月以降の有効期限から更新ができなくなる。今後のポイント還元率については、詳細な告知は別途行われる見込み。
サービス終了のスケジュールについては、決済機能の多くが2025年4月下旬まで、残高の送金・送付は2024年9月上旬まで利用できる。加盟店の新規申込みは2024年7月30日まで受け付ける。
LINEヤフーは、サービス終了の告知とともに「国内の送金・決済サービス領域をPayPayに一本化し、金融事業との連携を強化することで、今後も驚きと感動を与えるユーザー体験を提供する」との声明を出した。