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日経平均、急落 下げ幅1000円に迫る 米株安引き継ぎ全面安

namiten

【東京総合 = 株式】日経平均株価は東京株式市場で5日、大幅に反落し、前日比で781円06銭(1.96%)安の38992円08銭で午前の取引を終えた。下げ幅1000円底割れまで1円余りに迫る場面もあった。前日の米株式市場は、ダウ平均株価が今年最大の下げ幅を記録するなど軟調だった。東京市場でもこの流れを引き継いだ短期筋の先物売りが寄り付き段階から優勢だった。2週間半ぶりに節目の3万9000円を割り込んだ。TOPIXも大幅に反落している。

東証プライムの値上がり銘柄数は565、値下がり銘柄数が1026、変わらずで60銘柄だった。前引け時点での値下がり比率は88%だった。業種別では33業種中25業種が下落する全面安の展開だった。

もっとも、午後に入ると下押し要因だった円高が一服。業種別では8業種が値上がり。上昇トップは繊維。陸運、エネルギー価格高騰を受けた石油・石炭、空運がこれに続いた。値下がりには精密機器、証券・商品、電気機器。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「インフレ改善が停滞した場合、年内利下げを実施しない可能性がある」「誰もインフレ再燃を望んでいない」などと述べたことから、今年の利下げ見送り観測が急速に強まった。日本時間夜に発表される米雇用統計で強い数字が出れば一段と利下げ期待が後退するとみられる。「雇用統計を見極めたい雰囲気が強く、まとまった買いを入れずらい(市場関係者)」との声があった。

利下げ見送り観測が強まると、上昇していたダウ平均が下げに転じ、終値で530ドル(1.35%)安で今年最大の下げ幅を記録した。主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数は3%の急落となった。これを受けて値がさの信越化やアドテスト(▲4.85%)、キーエンス(▲4.90%)などが売り気配で始まり、なかなか寄り付かない。日経平均も535円安と大きく下放れて始まった。その後も下げ幅を一方的に拡大している。円高も輸出関連銘柄の株価を下押しした。前日比で50銭程度円高ドル安になっている。

日経平均採用銘柄で上昇したのは終値時点で225銘柄中62銘柄だった。午前の11銘柄からは拡大したが全体の7割超が下落した計算になる。個別で見ると、東電HD(▲5.83%)、前日に急上昇していたソシオネクスは一時7%超安(終値は▲1.47%)などの下げが目立った。寄与度のマイナス上位には東エレク(▲5.60%)やアドテスト、SBG(▲2.77%)、信越化(▲3.11%)など半導体関連銘柄が並んだ。

日経平均マイナス寄与度上位5銘柄
銘柄名株価前日比寄与度
東エレク37,270-2,216-5.60%-216.74
ファストリ44,160-1,020-2.26%-100.03
アドテスト6,042-308-4.85%-80.55
SBG8,537-243-2.77%-47.66
信越化6,168-198-3.11%-32.36

TOPIXは大幅に反落した。前日比で29.38(1.08%)安い2,702.62ポイントで午前の取引を終えた。

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