ドル円、150円台に再び下落 日銀会合無風通過で円売り増加
namiten
【東京総合 = 経済】19日の外国為替市場で、円安ドル高が一段と進行している。22時ちょうど現在、ドル/円相場は1ドル=150円46銭と、再び150円台に下落した。前日比1円34銭(0.89%)の円安水準で推移している。ユーロ/円相場も1ユーロ=163円29銭と、86銭(0.52%)円安となっている。
日本銀行が18日から19日にかけて開いた金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除やイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃、ETFやJ-REITの買い入れ終了を決定したにもかかわらず、想定外の円安が進んでいる。本来、利上げにつながるこれらの措置は円高要因となるはずだが、市場では日米の金利差に再び注目が集まった。
足元では、金融政策の先行きを映す2年物国債の日米金利差が4.5%と大幅に開いている。日銀のマイナス金利解除による影響は限定的で、依然として日米の金利差は大きい。
加えて、日銀の政策変更については先週末までに複数のリーク報道があり、「消化済みだった(市場関係者)」との指摘もある。こうした中、投資家の間でも円売りが優勢となっている。当面は、日米の金利差を意識した相場展開が続きそうだ。
市場関係者は「日銀会合を経ても、金利差が一段と縮小するとの観測は少ない。低金利の円を売ってドルを買う流れは続くだろう」と話した。目先の注目イベントは19日から20日にかけて開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。市場が年内に3回(0.75%)の利下げを見込む中、パウエル議長がタカ派的な発言を行えば、円安に拍車がかかる可能性もある。
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