中国GDP成長率、減速鮮明 ロックダウン反動で景気失速
namiten
中国国家統計局は17日、中国の2023年第2四半期(4-6月)の国内総生産(GDP)成長率が市場予想を下回る6.3%だったと発表した。昨年同期の上海ロックダウンの反動が大きいと見られる。
前四半期(1-3月)の4.5%増に比べ伸びが拡大したものの、日経がまとめた市場予想の平均(6.9%)を下回った。21年同期との比較では、年平均3.3%の伸びとなった。季節要因を調整した前期比の増加率は0.8%で、1-3月(2.2%)に比べて鈍化したことから、先進国のように前期比の伸び率を年率換算した成長率は3.2%程度となる。
一方、足元の中国経済は不動産市場の低迷をはじめとした一部の分野で失速感が目立ってきており、中国経済の勢いが急速に減速していることが鮮明になった。新型コロナウイルス対策の「ゼロコロナ政策」の終了を受けた景気回復の勢いが、失われつつあるという観測が広がっている。
加えて、ゼロコロナ政策により低迷した消費の回復が遅れていることや、若者を中心とした雇用状況の悪化なども影響しているとみられる。中国政府は今後の経済対策についてさらなる検討を迫られることとなりそうだ。
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