日立、今期純利益15%増 2期ぶり最高益、増配も
namiten
【東京本局 = 東証】(プライム、コード6501、連結)日立製作所は28日、26年3月期(今期)の連結純利益が前期比15%増の7100億円になりそうだと発表した。2期ぶりに最高益を更新する。QUICKコンセンサス(14社)の8037億円を1割下回る。生成AIをはじめとしたDX化の流れが一層加速し、デジタルシステムの収益が大きく伸びる。エネルギー関連事業も堅調に推移する。売上高は同3%増の10兆1000億円、営業利益は同3%増の1兆50億円となる見通しで、初の1兆円台乗せを射程に収めた。想定為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=155円と、足元からややドル高円安・ユーロ安円高方向に設定した。
25年3月期 | 市場予想 | 会社計画 | |
売上高 | 9兆7833億円 | 10兆5228億円 | 10兆1000億円 |
前期比/予想比 | +0.6% | +7.5% | -4.0% |
営業利益 | 9716億円 | 1兆1226億円 | 1兆0050億円 |
前期比/予想比 | +28.6% | +15.5% | -10.5% |
純利益 | 6157億円 | 8037億円 | 7100億円 |
前期比/予想比 | +4.4% | +30.5% | -11.7% |
あわせて、今期の中間配当を23円とする方針を取締役会で決議した。従来は未定だった。25年3月期(前期)の実績を2円上回る。期末配当は未定とした。
また、発行済み株式総数(除く自社株式)の3%にあたる1億4000万株、金額にして3000億円を上限とする自社株買いの実施を決議した。実施にかかる取得期間は今月30日~26年3月31日に設定した。
同日発表した前期の連結決算は、純利益が前の期比4%増の6157億円だった。市場予想の6396億円を下回った。売上高は横ばいの9兆7833億円、営業利益は同3割増の9716億円だった。いずれも市場予想を小幅に上回った。

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