KADOKAWA、アニメ制作会社チップチューン子会社化 傘下に7社目

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【東京本局 = エンターテインメント】KADOKAWA(東京•千代田)は17日、アニメ制作会社のチップチューン(東京•杉並)を子会社化したと発表した。同社は動画とCGデータの合成・エフェクト加工を手掛ける。ブルーロックなど有力タイトルの受注実績も持つ。手薄だった撮影工程の能力を強化し、制作から配給まで一貫した体制を整える。

アニメ制作における制作工程を表したチャート。chiptuneが強みを持つCGと撮影が強調されている。chiptune(チップチューン)は17日、KADOKAWAのグループ子会社となった。
chiptuneはCG、撮影工程に強みを持つ。
株式会社チップチューン

12年、エイトビットロケット設立。15年、chiptuneに社名変更。25年、KADOKAWAの完全子会社。東京商工によれば資本金500万円、24年3月期(前期)の売上は4億円。委託含従業員は96名。前代表死去に伴い⽥村淳⼀郎氏が現代表。

24年、脱出ゲームタイトル『蜂とアヴァンギャルド』を発売。主要受託作品に『無職転生』、『ブルーロック』、『転生したらスライムだった件』。

KADOKAWAは近年、制作会社の買収を相次いで展開。24年7月には動画工房を子会社化した。チップチューンの買収で、傘下に収まる制作会社は7社となった。同社は28年3月期までの中期経営計画で「グローバル・メディアミックス with Technology」を掲げており、アニメ事業を中核に据えたIP(知的財産)戦略を強化している。

チップチューンの田村淳一郎代表は「撮影、CGを主力として設立以来、作画、背景美術、色彩設計と徐々にスタッフを増やしてきた。創業者で前代表の故・奈良井昌幸が志した『垣根のない作品作りを一丸となってしたい』という思いを、KADOKAWAのグループとなって叶えていきたい」と語った。

KADOKAWAの菊池CAO(最高総務責任者)は「業界でも有数の撮影部門を持つチップチューンをグループに迎えられたことは大変喜ばしい。前代表・奈良井氏の思いを引き継ぎ、同社の発展に力を注ぐとともに、グループスタジオ6社との連携を推し進めながら、さらにハイクオリティな作品の創出を目指す」とコメントした。

アニメ業界ではソニーG(東京•港)やサイバーエージェント(東京•渋谷)もIPの育成に注力している。世界的なアニメ需要の高まりや人材不足を背景に、各社が優良スタジオの囲い込みを急いでいる。ソニーGは1月、KADOKAWAに500億円を追加出資して筆頭株主になった。

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