ソニーG、あす決算 ゲーム・アニメで脚光

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【東京本局 = 東証】(プライム、コード6758)ソニーグループは13日15時に24年4〜12月期の連結決算を発表する。QUICKコンセンサスによると、金融を含んだグループ全体の連結純利益は、前年同期比1割増の8780億円になる見通しだ。新型の半導体画像センサーをAppleが採用し、収益を押し上げる。PS5の採算改善や、足元の計画を上回る円安も追い風になる。売上高は同1%増の9兆6766億円、営業利益は2割増の1兆1435億円を見込む。24年10〜12月期の連結純利益は3079億円がメドになる。

24年4〜12月期業績
前年同期実績市場予想実績
売上高9兆5398億円9兆6766億円
前年同期比+20.2%+1.4%
営業利益9794億円1兆1435億円
前年同期比-15.3%+16.8%
純利益7816億円8780億円
前年同期比-9.6%+12.3%

トランプ氏の大統領就任後、鉄鋼・エネルギー産業を中心に関税が上乗せされるとの懸念から製造業の株価は振るわない。自動車株やJFE、日鉄が伸び悩んでいる。日経平均は今年8月の暴落以降、レンジ相場を抜け出せない。

一方、任天堂やカプコン、ソニー、東宝など知的財産(IP)を手がける企業の株価は上昇している。トランプ氏の大統領当選確実が伝えられた翌日からソニー株は2割伸ばした。任天堂も足元で分割考慮後の最高値付近で推移している。

市場には「エンタメ関連株には関税の影響が比較的少ない」との見方がある。自動車関連株や鉄鋼から資金が流入し、株価を押し上げている。市場の期待に応えられるかが焦点となる。

ソニーGは11月、25年3月期(今期)の会社計画を上方修正した。ゲーム&ネットワークセグメントは従来予想から350億円(2割)上振れし、3550億円になる見通しだ。実写が不調な映画は減収減益を見込むが、アニメを含む音楽事業は前年比1割増の3300億円を計画する。「製造業からIPを最大限に活用する企業への転換」を掲げるソニーグループにとって、経営戦略の有効性を問う重要な指標となる。

実写映画の不調は鮮明だ。日本映画製作者連盟によると、24年の国内興行収入ランキングトップ10のうち、実写映画は4タイトルだった。いずれも邦画タイトルで、洋画の実写はトップ10から姿を消した。アニメは6タイトル、うち4タイトルが邦画だった。

アニメ制作を手がける東映アニメーションが先月30日発表した24年4〜12月期の連結純利益は、前年同期比16%増の169億円だった。アニメ「ドラゴンボール」や「ワンピース」の海外配信が伸びた。

配給最大手の東宝は14日、24年3〜11月期の連結純利益が前年同期比2割増の341億円だったと発表した。コナンをはじめアニメ関連が収益を押し上げた。人気の続編タイトルが今後配信収入を押し上げ、一層の増益をもたらすとの見方もある。

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