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日経平均、776円高 4万円回復、昨年と重なる救世主

namiten

【東京本局 = 東証】(大引け、コード101.など)7日の東京株式市場で日経平均株価は反発した。終値は前日比776円25銭(1.97%)高の4万0083円30銭。前日の米株式市場でフィラデルフィア半導体株指数が2.8%高と急伸した流れを受け、東京市場でも寄り付きから半導体関連株に買い注文が集中した。半導体銘柄で筆頭格の東京エレク(11.2%)が急伸し、昨年9月末以来3ヶ月ぶりの高値をつけた。半導体装置のアドテスト(4.7%)も連れ高となった。

この日、リスクオンの号砲を鳴らしたのは他でもないNVIDIAだ。NVIDIAのファンCEOは日本時間11時から開いた記者会見で、次世代AI向け半導体の話題に触れた。個人向けの新型GPU発表も追い風だった。これに先立ち、台湾の電子機器委託メーカーのホンハイが5日発表した24年10〜12月の売上高速報値は、過去最高の2兆1300億台湾ドル(約10.3兆円)だった。

昨年1月の日経平均は急騰した。月間では3,197円上昇し、翌月の日経平均最高値更新にバトンを繋いだ。この月は世界的に半導体関連株への注目が絶えず、遅れをとっていた日本の半導体製造装置関連株もここで買いが波及。東エレクは月間で16%上昇した。連日でバブル後高値を連日更新し、買いが買いを呼ぶ展開だった。

日経平均はここ半年近く、3万7000円台後半から4万円一歩手前のボックス圏で推移してきた。今年もCES2025などのイベントを受けて半導体関連株にテコ入れがあれば、24年7月につけた最高値(4万2224円)の更新が視野に入ってくる。

NVIDIA効果は半導体製造装置株にとどまらない。

安川電(7.0%)は後場一段高。NVIDIAが前日、自動運転に用いるAIの技術基盤を無償で提供すると発表した。安川電はNVIDIAのGPUを組み込んだロボット製品を開発している。AIを組み込めれば、物理的な状況を理解する性能が格段に上がる。技術が向上し、販売実績の改善につながるとの見方から買われた。

トヨタ自動車(1.4%)も後場急騰。NVIDIAのファンCEOはこの日の記者会見で、トヨタに半導体を提供する方針だと表明した。同社の高性能な半導体を調達できれば、自動運転技術に期待が持てるとの見方から、一時4%高と健闘した。

7日の東証売買代金は概算で4兆9382億円だった。日経平均の寄与度は東エレクが270円でトップ。アドテストやリクルートが続いた。

富士通ゼネ(21.0%)はプライム上昇率1位をまん喫。一時ストップ高に買われた。前日にパロマHDが一株あたり2800円、総額にして2500億円でTOBを実施すると発表しており、これにさや寄せする動きとなった。

アステリア(12.5%)はプライム上昇率3位と大幅反発。前日の取引終了後、未定だった今期(25年3月期)純利益が3億円の黒字になりそうだと発表した。前期の18.2億円の赤字から改善し、黒字浮上する。売上高は32億円で据え置くが、営業利益は従来予想から2億円引き上げ、6億円を見込む。あわせて配当を従来の100株あたり5円から50%引き上げ、7円に設定すると発表した。前期実績の6.5円を上回り、一転増配となる。投資先のスペースX社の評価額が増加し、収益が改善する。自社株買いにも前向きな姿勢を示したことも、株主重視の経営と評価された。

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