Revolut、株式1.5兆円売却 銀行免許取得で
namiten
【欧州 = スウェーデン・東京本局 = テクノロジー】日経傘下のフィナンシャル・タイムズは16日、金融企業のRevolutがこのところ実施した株式の売却規模が10億ドル(約1兆5300億円)規模になったようだと報じた。
7月に英当局から銀行免許を取得したことが伝わり、企業価値が450億ドルまで膨れ上がっていた。中東の政府系ファンドが出資を決めたほか、ゴールドマン・サックス(GS)を経由して富裕層が流入。新規投資家の参入が相次いだ。同社は2015年の創業以来、英国最大級の非上場フィンテック企業として成長を遂げている。
足元では株式の需給が悪化している。同社は従業員向け株式売却プログラムを少なくとも2回行った。初期投資家や退職者にも売却を認め、第1回にニック・ストロンスキーCEOが2億〜3億ドルを、第2回では初期のベンチャーキャピタル投資家らが約5億ドルを売却したとされる。
Rebolut現在は英国で約900万人、世界で4500万人以上の顧客を持つ。便利な送金機能に加え、海外手数料を0%に設定しているのが強みだ。日本でもカスタマイズ性の高い金属製のカードが人気を博した。同社はソフトバンクグループ傘下のビジョン・ファンドが2021年に出資しており、当時の企業価値は330億ドルだった。
銀行免許の取得には3年以上を要した。2021年度には監査報告書で適正意見が得られず、事実上棚上げになったとの見方もあった。
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