OpenAIが独自ブラウザの開発を検討 生成AI統合で差別化
namiten
【米国本局 = シリコンバレー・東京本局 = テクノロジー】OpenAIが生成AIを組み込んだウェブブラウザの開発を検討していることが21日、分かった。ブラウザに生成AIを統合することで、従来型のブラウザより目的のサイトに辿り着きやすくする。既にCondé NastやRedfin、Eventbriteなどの企業と検索機能の提供を巡って協議を始めた。
OpenAIは今年に入り、Googleのブラウザー「Chrome」の開発で中心的な役割を果たしたベン・グッジャー氏とダリン・フィッシャー氏を相次いで採用。両氏はChromeの立ち上げ期から携わった技術者として知られる。足元で世界シェアの約7割を占めるChromeの牙城を崩す狙いがある。
事業の裾野を広げるのは生成AIの普及が進んできたためだ。現在の週間アクティブユーザー数は3億人を突破し、Google検索から移行するユーザーも見られる。
開発を検討するブラウザには「Natural Language Web」(NLWeb)と呼ばれる新技術を導入する。NLWebを組み込むことで、ウェブサイト内の情報を生成AIがまとめたり、ユーザーが自然言語で質問できるようになる。例えば旅行サイトで「来月の東京旅行に最適な航空券は?」といった質問に、AIが文脈を理解して最適な選択肢を提示する。
米司法省は20日、Googleに対してChromeの売却を含む是正を要求している。GAFAに対する規制当局の圧力が強まるのを横目に、市場再編を狙う。
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