Apple、スマートディスプレイに参入 AI搭載の高級路線で「15万円」

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【米国本局 = シリコンバレー・東京本局 = テクノロジー】米AppleはAI(人工知能)を活用したスマートディスプレイを来春にも発表する方向で調整している。計画を知る複数の関係者への取材で分かった。スマートホーム市場で先行するAmazonの「Echo」やGoogleの「Nest Hub」に追随する。独自のAIプラットフォーム「Apple Intelligence」を搭載し、家電制御やビデオ通話機能を備える。コードネーム「J490」として水面下で開発を進めており、ティム・クックCEOが重要プロジェクトとして位置付けている。

新デバイスは約6インチの正方形ディスプレイを採用し、2台のiPhoneを並べた大きさに相当する。上部にカメラを搭載するほか、内蔵バッテリーとスピーカーを備える。開発している搭載OSは、Apple WatchのOSとiPhoneの「StandByモード」を融合させたような仕様になる。音声による操作を想定し、SiriとApple IntelligenceによるAI機能を全面的に活用する。

価格は最大1000ドル(約15.5万円)前後に設定する見通しで、AmazonのEcho Show 8(150ドル)やGoogleのNest Hub Max(230ドル)と比較すると高い。高級路線で差別化を図る。

Appleは画面を動かすことができるロボットの手足を備えた、より高価な後継モデルの開発に取り掛かった。Appleはこの技術をAIの個性を持ったホームコンパニオンとして販売する予定だという。

AppleはiPhoneに続く旗艦ブランドの開発に苦戦している。今年2月に10年以上開発を続けてきた電気自動車(EV)プロジェクトの中止を決定。Apple Watch以来となる新しい製品ブランドの空間VR端末「Vision Pro」も高額な価格設定から発売後の評価はまちまちだ。

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