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日経平均、8日ぶり反発 1213円高、米株高・円安バネに

namiten

【東京本局 = 東証】日経平均株価は東京株式市場で12日、急反発し、大引けは前日比1213円50銭(3.28%)高い3万6833円27銭で今日の取引を終えた。前日まで日経平均株価は7営業日連続で下落しており、短期的な売られすぎの見方が強まっていたほか、前日の米株式市場でナスダック総合指数が大幅に反発していたことから、ハイテク株を中心に買い注文が集まった。半導体設計のアームが10%高と大幅高を背景に、ソフトバンクG(7.95%)が急伸した。

円安も株価を押し上げた。前日夜に発表された米CPIは、食品などを除くコア指数が前月比で0.3%伸びた。市場予想の0.2%を上回り、来週開かれるFOMCで政策金利が0.5%の大幅利下げされるとの見方が弱まった。日米の金利差が想定されるほど縮まらないとして、ドル高円安が急速に進んだ。トヨタ(3.75%)やファストリ(3.77%)など輸出関連株の追い風になった。

もっとも、日経平均は午前中ごろに伸び悩み、午前終値は985円高だった。日銀の田村直樹審議委員が12日の講演で、景気を過熱も冷ましもしない中立金利は「最低でも1%と認識」と持論を述べた。2026年度までに1%程度まで短期金利を引き上げる必要があると主張し、ドルの対円相場は急速に上げ渋る展開だった。

東証プライムの売買代金は概算で4兆2134億円だった。東証プライムの値上がり銘柄数は9割を超える1550銘柄だった。値下がりは77銘柄、変わらずは16銘柄だった。

初配当を発表したANYCOLOR(6.29%)は営業減益にも関わらず大幅反発した。今期配当は65円を計画する。5~7月期の営業利益は前年同期比33%減の27億円だった。

自社株買いを完了したと発表した信越化工業(4.74%)は13営業日ぶりに反発している。取得期間は11月29日を計画したが、想定外の早期完了を受け、追加で自社株取得枠の設定に動くとの期待から、買いが集まっていると見られる。

化学品・セメント中堅のトクヤマ(7.38%)は急反発。午後も高い。一部機関が目標株価を引き上げたことを材料視した買いが優勢となっている。

三菱重(5.50%)は反発。インタビュー報道が伝わり、買い材料。25年3月期受注高については、期初予想の5.8兆円を上回りそうだとの見方が広がっている。

買収元のACTが買収額引き上げを検討していると伝わったセブン&アイ(4.48%)はザラ場急拡大。

JFEが朝高後沈む。午後は小幅高。前日比19円高(1.06%)で引けた。一部機関が11日付リポートで投資判断を3段階で最上位の「1」から真ん中の「2」に引き下げている。

名古屋鉄道(1.86%)が堅調。創業130年を記念した株主優待を実施すると発表し、買い集まる。

対米外国投資委員会の関係者と森高副社長が面会したと報じられた日本製鉄(1.74%)は朝高後伸び悩んだ。

モロゾフ(1.98%)は続落。前日、今期の連結業績予想を19.2%減に下方修正したことが売材料。

スタンダード市場では東映アニ(2.05%)が反発。午後も高い。前日までに複数の機関が目標株価を引き上げた。官民一体のアニメ市場に関する会議が始まったことも追い風に、IGポート(1.66%)など同業も連れ高となっている。

グロース市場では人工衛星を開発するQPS研究所(17.42%)が大幅反落した。11日の取引終了後、2023年12月に打ち上げた小型の衛星の通信系統に不具合が生じたと発表していた。

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