楽天モバイル、プラチナバンド商用運用開始 記念キャンペーンも開催
【東京総合 = テクノロジー】楽天グループで移動体通信事業を手がける楽天モバイルは27日、プラチナバンド(700MHz帯)の商用運用を正式に開始した。都内で開催されたメディア向けカンファレンスで、三木谷浩史会長兼社長が自らプラチナバンドの発射が始まるというボタンを押し、サービスが正式に開始された。
プラチナバンドとは700MHz〜900MHz帯の電波を指し、建物や地形の影響を受けにくく広範囲をカバーできることから、携帯電話事業者にとって戦略的に極めて重要な周波数帯域とされている。楽天モバイルは2020年4月にMNO(移動体通信事業者)として本格参入して以来、このプラチナバンドの獲得を目指してきた。
カンファレンスでは、三木谷会長によるカウントダウンの後、プラチナバンド発射のボタンが押される演出が行われた。さらに、プラチナバンド専用の携帯電話を用いて関係者と通話を行う場面もあり、新周波数帯の実用性と信頼性を印象づけた。三木谷氏は、「ほんとに繋がんのかな」と冗談を交えながらも、「しっかり繋がった。嘘じゃないってことね」と会場の笑いを誘う場面もあり、和やかな雰囲気の中で新サービスの開始を祝った。
三木谷会長は「プラチナバンドの運用開始により、通信品質が飛躍的に向上する。まずは利用者の多いエリアで開始し、効率的な展開を行なっていく」と述べ、顧客満足度の向上に自信を示した。
楽天モバイルは今期中の単体黒字化を目指していて、三木谷会長は今月16日、単体加入者回線数(BCP、MVNO除く)が700万回線を達成したことをSNS上で明らかにした。5月13日時点の680万回線から、わずか1ヶ月で20万回線増加させており、サービス開始から4年余りでの快挙となる。ただ、黒字化には800〜1000万回線必要とされており、なお道のりは険しい。
700万回線突破と、楽天モバイルはプラチナバンド開始を記念したキャンペーンも実施する。楽天モバイルの公式アカウントをフォローし、キャンペーンにエントリーした上で対象投稿をリポストすると、抽選で77名に7777ポイントが当たるという。