日銀展望「当面、緩和的状況続く」 ドル円一時156円台 CPIは上方修正2.8%
namiten
【東京総合 = 経済】日本銀行は25日から26日にかけて開催した金融政策決定会合で、政策金利を0~0.1%に据え置くことを決定した。時事通信が独自に報じていた国債買い入れ額の縮小について、国債買い入れ額に関する記述を削除したものの、「3月の決定会合において決定された方針に沿って実施する」とし、減額を見送る方針を維持する。国債市場は買い注文が殺到し、長期金利は0.910%で推移している。
インフレは想定以上に長引いている
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日銀はまた、経済・物価情勢の展望(展望リポート)をまとめ、その中で「当面、緩和的な金融環境が継続する」との考えを引き続き示した。ただし、「基調的な物価上昇率が上昇していくとすれば、金融緩和度合いを調整していくことになる」とし、将来的な金融政策の変更の可能性を示唆した。
令和6年度の消費者物価指数(CPI)の予想については、円安や原油高などの影響で想定よりもインフレが続いていることから、+2.8%と上方修正された。1月時点の2.1%から大幅な上振れとなる。一方、物価変動による影響を取り除いた2024年度の実質国内総生産(GDP)の予想は、+0.8%と1月時点から0.4%下方修正された。
日銀会合の結果を受けて、円相場は一時1ドル=156円台まで下落し、平成2(1990)年以来の安値をつけた。また、日経平均株価も後場寄り付きから上げ幅を一段と拡大し、一時400円高となった。
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