THE FIRST TAKE、登録者の増加スピード3倍 1000万人を前に加速
namiten.jp〈日曜特報〉(金曜掲載)
【東京総合 = エンターテインメント(YouTube)】THE FIRST TAKEの登録者数が1000万人の大台を前に加速している。この一週間で登録者を20万人積み増し、18日には929万人に到達した。Creepy Nutsの新曲「Bling-Bang-Bang-Born」の一発撮りバージョンの投稿が寄与している。MVは8日間連続で人気急上昇中1位に君臨し、再生回数は2100万回を超えた。
THE FIRST TAKEは、SONY MUSICが運営する音楽チャンネル。同レーベル所属のアーティストを中心に、リリースした楽曲を本人がぶっつけ本番で披露する姿を切り抜く「一発撮り」動画を投稿している。
白い背景にアーティストと一つのマイク、それ以外には何もない新鮮な構図が特徴。一発撮りの状況下でも並外れたパフォーマンスを披露するアーティストの「凄み」を引き出して話題になった。投稿される多くが原曲からアレンジされていることも、人気の秘訣だろう。最近流行っている曲に限らず、懐かしい曲までカバーすることで、40-50代といった中高年の層を掴むことができた。海外からも視聴者が流入し、登録者数は日本の音楽系チャンネルとしては初めて900万人を超えるまでに膨らんでいる。
そんなTHE FIRST TAKEが、この1週間で登録者数が大きく伸ばした。伸びが加速し始めた日付を遡ると、日本3連覇のラッパー「R指定」と世界一のDJ、松永の2人で組まれたユニット「Creepy Nuts」の新曲を投稿した3月8日とぴたりと重なる。アニメ「マッシュル」の主題歌で、特徴的な踊りや耳にのこるリズムから話題になり、Spotifyの日本チャートでは一日70万回以上聴かれ、昨年4月に日本の音楽チャートを捻じ曲げたYOASOBIの「アイドル」に迫る勢いになった。
新曲を投稿した効果はグラフに現れている。投稿した8日を境に、登録者の増加スピードは前週比で約3.3倍になった。Creepy Nutsが記録的ヒットを打ち上げる中で、ピークアウトする前に投稿したことが功を奏した。THE FIRST TAKEの強みである「一発撮り」と「アレンジ」が、リスナー側の需要にうまくハマり、再生回数を伸ばしている。
過去の推移と比較しても、現在の増加スピードは速い。まだ成長途中だった300万人台に匹敵する勢いだ。800万人台と比較するとおよそ1/2の時間で25万人に到達した。
この勢いを1000万人まで持続できるかも焦点になる。直近では邦楽のアーティストに限らず、VTuberや韓流アイドル、洋楽出身のアーティストなども出演している。さまざまなジャンルと結びつきを強くすることが、知名度の向上に大きく貢献する。
(3月17日付で希望者向けに配信した記事を再構成しました)