Apple Music、Spotifyからお気に入りの曲をインポート可能に
namiten.jp〈日曜版〉(月曜掲載)
Apple MusicはSpotifyからお気に入りの曲をインポートできるようにする。複数の海外メディアがリーク筋をもとに報じた。足元でSpotifyのユーザー数が過去最高ペースに積み上がる中、移行を簡単にすることでユーザー数の拡大を図る。
Apple Hubや9to5Macが海外SNSのリーク筋をもとに伝えた。プレイリストなどの情報をアプリ間で共有できるようにするサードパーティ製サービス「SongShift」をApple Musicに取り込むことで、第三者アプリを利用せずともSpotifyやAmazon Musicからお気に入りの曲を取り込めるようになる。今までは、数年間使ってきたサービスから新サービスへのお気に入りやプレイリストの移行が簡単ではなく、サービス乗り換えの壁になっていた。
Apple Musicのベータ版アプリを使う一部のユーザーを対象にテストを行なっている。現時点ではAndroidを対象に行っていて、iPhone側では確認されていない。
Apple Musicはアクティブユーザー数に頭打ちしている。現在の利用者数は約8000万人で、Spotifyの6億0200万人を大きく下回る。有料ユーザー数だけで比較してもApple Musicは1/4だった。
Spotifyは今も過去最高のペースでユーザー数を積み上げており、昨年7月には一時、黒字に転換した。リストラなども重なって、安定的な黒字化を今年中にも達成するとの見方が大勢だ。4月のリアルイベント「Steam On」でロスレス音源を用意するとのリークもある。
ただ、Spotifyはロスレス音源の提供を上位プランのみに絞るとされる。Apple側としては通常プランの月額1080円でロスレスより音質が良い「ハイレゾ」を聴けるとアピールしたいと見られる。さらにSpotifyから簡単に移行できるようにすることで、流入者数を増やしたい考えだ。
(本部 = Spotifyコメンテーター)