NVIDIA、半導体メーカー世界トップに インテル抜く
namiten
【東京総合 = テクノロジー】NVIDIAは日本時間22日朝、2024年第一四半期決算を発表した。四半期の売上高(純利益)は221億300万ドル(122億8500万ドル)、通期の売上高は約610億ドル(約9.1兆円)だった。前年同期と比較して230%を増えた。市場予想を1割上回った。
インテルの542億ドルを超えて、世界首位の半導体メーカーに躍り出た。ChatGPTに始まったAI競争では、生成AIの学習・推論などにNVIDIAのデータセンター向けGPUが不可欠で、ここ1年で売り上げが急伸している。決算発表を受けて時間外取引で10%高を記録した。日経平均の史上最高値塗り替えに貢献した。
AMDやintelなども同様のGPUを発売しているが、十数年間設計に携わってきたNVIDIAの牙城を崩せていない。NVIDIAは市場の7割以上のシェアを握る。
AMDと同様に、NVIDIAは自社工場を持たないビジネスモデルを採用している。工場を持たないことで、設備投資や固定費を大幅に削減できるためこの高い利益率に貢献している。intelやサムスンが半導体生産最大手TSMCとの競争に躍起になる中で、黙々と設計だけをやり続けた効果が現れている。
AIは、処理できるデータ量や、パラメーター数によって性能が大きく左右される。市場構造が激しく変化することで有名だ。AlphabetやOpenAI、AWSなどの大手IT企業はチップを確保するため、必至のの投資を行っている。
NVIDIAのCEO、ファン氏は恒例となっている発表会の締めに登場し「生成AIにより数兆ドル規模のAIインフラへの新たな投資サイクルが始まった。次の5年で年間数千億ドルの市場が生まれる」と力を込めた。
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